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一人の人工透析患者ができあがるまで

先のブログでも少しふれたが、私の母は糖尿病を原因とする慢性腎不全であり、人工透析を週に3回受けてなんとか生きている。
もうすぐ3年になる。

2型の糖尿病であると診断されたのが15年以上前の話。
4年前ぐらいだろうか、急に母の腹が出てきたな、という感じがしていた。
最初はあまり気にしていなかったのだが、だんだん体が鈍そうで重そうでしんどそうになっていった。
その後母は「ネフローゼ症候群」と呼ばれる状態で、腎臓で体の老廃物を尿として排出できずに体にため込んでしまう状態なのだと説明を受けたか自分で調べたかなんかした。
医師に水分や塩分の摂取を控えればコントロールできる状態だと言われ、まあそうするわけだが溜まるもんはだんだん溜まっていく。コントロール入院もした。入退院の繰り返しだ。
一年弱ほどこの状態が続き、医師に透析しますか、と提案された。
正確には選ぶ道は3つあった。血液透析、腹膜透析、腎臓移植だ。
クレアチニンがどうだとかなんやかんや説明を受けて血液透析を選んだ。
あまり詳しくは覚えてないし適当に書いて誤解を招くといけないので控えるが、「最後の手段は父か私から腎臓移植かなー」と思った記憶がある。
で、左腕にシャントという人工透析用の太い血管を作って透析治療を始めた。
水ぶくれみたいにぶくぶくだった腹や顔は凹み、見覚えのある母の姿になった。
「あ、生き返った。これでまた生きられる」と思った。
透析中に足がつったりめまいがしたりもするのだがその日限りだし、ネフローゼのときの半寝たきり状態よりはよっぽど生きてるなと思えた。そこそこ普通に活動できたからだ。
透析をすることによって制限されることもあった。具体的にいうとこんなんだ。

  • ワーファリンの服用
  • 納豆と青汁は禁止(ビタミンKはワーファリンの天敵なのだ)
  • 流血に注意(ワーファリンのせいで/おかげで血が止まらない)
  • 力仕事に注意
  • 免疫が下がるので風邪などに注意
  • 水分、塩分、カリウムの摂取は控えよ

まぁそんな感じで今まで生きているわけで、その中で母はアルツハイマー認知症の祖母の介護もしている。今でこそ祖母はグループホームにいるわけだが。
正直、私と祖母の関係性を考慮すると祖母より先に母に死んでもらっては困る。
年功序列で死んでいってもらいたい。私が祖母と面と向かって介護というのは難しい。というか無理だ。
だから透析治療は母のためでもあるが私のためにも必要なのだ。

 

最後に、誤解のないように改めて言っておきたい。

私の母は糖尿病と診断されてから少なくとも10年は(あまり詳しく書くと身バレしてしまうので)人工透析の必要はなかった。

「糖尿病ですね、すぐ人工透析しましょう!」というわけではない。

医者の言うことも守った。薬もきちんと飲んだ。

それでも糖尿病が原因で、腎臓や、目や、他の場所を痛めてしてしまう人がいるのだ。

 


だれだ、自業自得の人工透析患者なんて、全員実費負担にさせよ!無理だと泣くならそのまま殺せ!今のシステムは日本を亡ぼすだけだ!!とか言ったアナウンサーは。
人工透析しなかったら我が家が滅びるんだよ、冗談じゃないふざけんな!