アルツハイマー型認知症の祖母と自己中な孫による「非模範的」介護のまとめ

認知症の祖母と自己中な孫の話 - akie_candyの日記 http://akiecandy.hatenablog.com/entry/2015/07/24/162731

 

祖母が施設に入所して1年経ちました - akie_candyの日記 http://akiecandy.hatenablog.com/entry/2016/07/05/044239

 

祖母がインフルエンサーになりまして(前篇) - akie_candyの日記 http://akiecandy.hatenablog.com/entry/2017/12/02/003509

 

祖母がインフルエンサーになりまして(後篇) - akie_candyの日記 http://akiecandy.hatenablog.com/entry/2017/12/10/222615

 

祖母がインフルエンサーになりまして(後日談) - akie_candyの日記 http://akiecandy.hatenablog.com/entry/2018/03/11/023349

祖母がインフルエンサーになりまして(後日談)

さて、12月頭に無事、元インフルエンサーの祖母がグループホームに戻ったわけですが・・・一筋縄ではいかなかった。

年末に慢性硬膜下血腫で入院・手術と相成りました。

※母は骨折にて入院中

 

ある日グループホームから電話がかかってきて「右に傾斜があるので病院で診てもらってきて」と言われた。

「傾斜ってなんぞ?」と思ったが、まぁ実際に会った方が早いか、ということで迎えにいくと・・・車椅子でのご登場。おやおや、歩行がままならないじゃないの。右半身に運動機能障害が出ていて、全然力が入らない様子だった。

これは町医者マターじゃないと思い、近くの中規模病院へ。受付で症状を簡単に説明すると脳外科を勧められ、そのままCT撮影。撮ればすぐわかる硬膜下血腫!文明ってステキ!

医者からはほっといて治るもんじゃないどころか悪くなる可能性は十分にある、と手術を勧められるわけだが、祖母にしてみれば突然降って湧いた話に「心の準備ができてない」と先延ばしにしてなかったことにしようとしている模様。「心の準備ができてない」というのは祖母お得意の逃げ文句なので断固ブロック。年末だったのでその日を逃すと年明けまで手術お預けという状況。できれば早く手術して早く退院したいんですよねぇ。

 

早々に私と医者じゃ説得するには力不足(主に信頼度が足りない)と考え、親戚(祖母の兄妹)に病状と手術の説得を依頼。介護に関して率先して手を抜くことを覚えた私、積極的に他人にアウトソーシングしていきます。物盗られ妄想と性格のせいで信頼度が非常に低い私が説得事をするのは実に効率が悪い。信頼度の高い親戚が都合のいいことに(?)同じ病気の経験者で「手術したらすぐ治るよ」とあっけらかんと説得してくれた。

結局あれやこれや説得しても応とは言わず、不満そうな感じで手術の段取りへ。検査するのがすごく大変だった。嫌がるし暴れるし。血圧一つ碌に測れなかった。鎮静剤を注射しても全然効かないし。「覚えとけ」ってすごい形相で言われもしたわけだが、こっちが覚えてても認知症のばあちゃんが覚えてるかっていわれると・・・ねぇ、などと思ったり。

私はといえば、病院の方から「少し強引になるけどいいだろうか」と聞かれるも、「病院のやりやすいようにやってください、お任せします」だった。できることなんてないし、側にいても悪態吐かれるどころか暴れそうなので遠くでこっそり様子を見ていた。

数時間後に無事に手術が終わった。手術中、医者にずっと文句言いまくってたらしい。頭に穴開いてて命握られてるのになんという命知らずなw

※年齢を考えて局所麻酔にしたため、手術中も意識があった。全身麻酔には「せん妄」というリスクがあり、結構めんどうなので麻酔の方法はよく考えて決めた方がいいのかもしれない。というか医者がちゃんと考えてくれる。

祖母は病室に戻り、入院に必要な物を持ってきた私に「手術したなんて聞いてない。これ(身体拘束具)外せ」とすごい圧だった。頭穴開いてるんですけど・・・血腫取ったらめっちゃ元気やん、よかったよかった(感情のない目で)

さて、医師によると、頭をぶつけるなどが原因で慢性硬膜下血腫になったと考えられるが心当たりはないか、と。ありますとも、グループホームで何度か転倒したと聞いたし、インフルエンサー(亀)の時も十分可能性がある。なるほどなるほど。原因あっての結果なわけだ。そして年末年始を挟み、リハビリ込みで2週間半ほどで退院となった。

 

 

 

ここで一件落着となってたら多分この記事は書いていない。

 退院から1週間もしないうちにグループホームから連絡があった。しかも夜中の3時に。なんでもまた転倒して頭をぶつけたらしい。今度は手術したのとは逆の方。

通常なら朝まで様子をみるところだけど退院直後だし、頭ということで派手に流血してたので同じ病院の時間外へ。CTを撮り、異常はなかったけど手当だけして念のため2泊。これもまぁさしたる問題ではなかった。

 

問題はここから。グループホームの職員さんに聞けば、なんでも昼夜逆転、徘徊、妄想、暴力、暴言の類(BPSD)が酷くなってるんだとか。夜勤の職員さんが退職を訴えるほどに。職員のリーダーから「これが続くようならうちではもう預かれない。精神科で診てもらってなんとか耐えられる状態にしてくれ」的なことを言われた。最後通告である。

ここでグループホーム入所前にお世話になってた精神科に再度かかるしかないのだろうか、と選択肢の少なさを実感した私は、元々の主治医(町のお医者さん)に相談。このときお薬手帳がとても役にたった。薬の内容をみればどういう状況かわかるんだろう。すると主治医は「手術してもらった医師がちょうど認知症も専門にするらしいからそこで診てもらってはどうか。うちは普通の内科で認知症は専門外だから気がねする必要は全くない。内科も含めて全部診てもらいなさい」とこころよく送り出してくれた。前に入院した精神科はどうも合ってない様子だったし、こっちも電話ラッシュとか困るしね。

というわけで薬(リスペリドン)を処方されたわけだが、その薬の合わないこと合わないこと。ずっとぼーーーーーーっとして足元がふらつくし逆に危ないということですぐに中止した。なんというか一日中、「半分以上寝てる」状態なのだ。しかも布団では寝ないし。

こりゃいかん、ということでグループホームの判断でその薬を中止。それでどういうきっかけかは知らないのだが、睡眠薬等の精神科系の薬をすべてやめて、ベッドから布団に切り替えたらしい。すると・・・なんということでしょう!ぼーっとすることは当然減り、BPSDも耐えられる程度には改善したではありませんか!これで首の皮一枚で助かった!

その後手術の経過の診察の時に一連のことを話し、認知症の薬と睡眠薬を全部やめることとなった。よく考えたらグループホーム入所前に入院してた精神科でも、結局薬を全部やめた状態での退院となり、主治医と首をかしげていたのを思い出した。まったく同じ状況なのだ。薬の効果はほんとに個人差があるもんだなーと。んでその道中、私は病院に行く気のない祖母を無理矢理車に乗せて連れ出したことでブチ切れさせてしまい、運転中に殴られるわ走行中に降りようとするわ、大声での暴言をかき消す爆音の宇多田ヒカルの中で、なかなかのスリルドライブを味わったのでした。

 

 

以上!

祖母がインフルエンサーになりまして(後篇)

祖母の帰宅二日目。

祖母の熱は初日のうちにすっかり下がっており、咳が出るくらいだった。

 

愚かにも予防接種をしてなかった私は、何か対策をしなければ自分もインフルエンサーになってしまう、と考え、ネットで調べてみることに。ちなみに祖母を連れてった病院や近所の中規模の病院ではワクチン入荷待ちの状態だった。

すると「予防投与」というキーワードを見つけた。発症したら飲むはずの薬を前もって飲み、感染を防ぐとか症状を抑えるとかそういう感じだ。全額自己負担らしいけど背に腹は代えられない、なんせ今祖母の面倒をみられるのが自分しかいないから自分がダウンするわけにはいかないのだ。ということで病院に電話してみた。医師は「ウチでは予防投与はやってないけど、家庭内で順番に感染していく場合とかにやることはある。正規の手順(検査→処方)だから3割負担ね。あなたのところの状況を考えたらやったほうがいいかもしれない」と言っていた。

そこで2度目のご対面、イナビルである。吸入薬なのにここ最近で一番吐き気をもよおした。イナビル様のおかげで発熱はなく、咳だけで済んでいる。ここ5日ほどずっと咳き込んでいるわけだが。「やっぱり感染してたね~」と医師が笑いながら咳止めの薬も処方してくれた。

後は父に猫をペットホテルに連れて行ってもらい、ひたすら睡眠不足の解消につとめた。睡眠不足は理性崩壊まっしぐら。これ経験則。

 

祖母は「オカンムリ、亀(オカンムリ)、亀(めそめそ)、寝る」の繰り返しだったし、部屋は臭いし私は咳がひどいしで正直関わりたくなかった。警察にも何度も電話していたみたいで、1度自宅に様子を見にきていた。私が外出から帰宅した時に偶然はち合わせたのだが、在宅だった父が応対していたらしい。食事はいつ食べるかわからないのでおにぎりやパンを置いておいた。しっかり食べてあったので食欲は問題なかったようだ。ただ時間が経つのを待つばかり・・・

 

今後の行動としては月曜に受診し、なんともなければ火曜にグループホームへ戻る、という流れだったのだが、どうも「外に出る」ということに対して嫌な予感がしていた。そこで作戦を練り直すことにした。言い方は悪いが、車に乗せてしまえば後はどうとでもなるので、家から連れ出すのが最重要にして最難関。あの足取りでは2日連続で外出なんて無理だろうし、外に出てオカンムリになったら面倒この上ない。なので医師に相談し、火曜に受診とグループホームへ戻るのを一気にやることにした。ということは月曜に風呂に入れないといけない。祖母にとって身なりは重要な外出基準なのだ。

というわけで月曜日。グループホームにどうやって風呂に入れていたか聞き、私が手を貸す範囲を考え(ほぼ常時側にいたわけだが)、風呂の間に失禁まみれの臭い部屋を掃除し、どうにか事をなした。浴槽に入るために脚をあげられなかったり、何をどうしたらお湯が出るのかとかそういうのが全然わからなくなっていたし考える能力もなくなっていた。

決戦の火曜日。・・・・・・・あえなく失敗。しまいにはオカンムリになったので病院とグループホームに延期を申し出る。すると医師は「感染力はもうなくなってるからそのまま施設に帰らせていい。ただ、体力が落ちてるので肺炎とかの懸念がある。予防のために薬を処方する」といってくれた。また、猫がずっとペットホテルで警戒モードのままでかわいそうだということで、父が早々に引き取ってきてしまった。まだ祖母が家にいるってちゃんと伝えたのに!

そして水曜日。今日自力で連れて行けないならグループホームに助けを求めようと決めていた。早々にオカンムリになったので助けを求めた。午後に職員さんが来てくれたのだが、それでもめそめそして動いてくれなかった。そして木曜の午前中にまた迎えに来るから今度は必ず、と約束して帰っていった。ここんとこ夜中にオカンムリになる体力はあるのに・・・また、この日、警察とエンカウントした。

木曜早朝、オカンムリの騒ぎで目が覚めた。これは早く迎えに来てもらわないと昨日の二の舞だと思い、グループホームに少しでも早めに来て貰える様連絡した。そして9時ごろ、ついに(半ば強制連行のような絵にすら見えたが)グループホームに戻っていった。とりあえず一件落着である。10日間、久々の戦いだった。

その日の午後、電話で様子を聞いてみると、物盗られ妄想が激化してて、ほかの入所者さんにも伝染しているらしい。一人ひとり宥めているんだとか。地獄絵図だが認知症患者対応型グループホームの宿命でもある。

 

 

さて、今回のインフルエンザ、なにをどうすれば防げたのか。

・役所から高齢者向けインフルエンザ予防接種の通知が来たのが10月の半ばから後半

・その通知をグループホームが回収したのが11月上旬

・予防接種をしたのが11月20日(抗体ができるのが2週間から一ヶ月といわれている)

・祖母が感染したのが11月28日

近くの小学校で学級閉鎖があった のに、というのはちょっといただけないなぁと思う。他のフロアがデイサービスやショートステイなのでなかなか難しい話なのかもしれないが、認知症で手に負えなくなって預けた祖母がもっと手に負えなくなって戻ってくるのはちょっと対処のしようがない。反省と対策はグループホームでも行われるだろうからその報告を待ちます。

 

 

ということであとは畳を入れ変えればめでたく年末モードに入れるんだが・・・まだ新しい畳は入っていないw

祖母がインフルエンサーになりまして(前篇)

グループホームにいる祖母がインフルエンザになりました。

 

火曜日の夕方、「祖母が熱を出したから病院に連れてってほしい」と連絡がきた。

その日の昼ごろから38℃ぐらいの熱を出していたらしい。

マスクを持ってくるように言われた。時節柄必須なのだ。

風邪かぁ、と思って迎えに行って、職員さんと少し話をしたら

「隣の部屋の人がインフル・・・(ぽそぽそ)」

と嫌な予感をさせる会話が聞こえた。

この時点でしっかり確認しておけばよかったのだが、実は隣の部屋の人が既にインフルエンザを発症して入院していたのだ。 ちなみに予防接種は1週間前に済んでいたそうだが、どうにも間に合わなかったようだ。グループホームの最寄りの小学校で学級閉鎖があったらしいのでおかしくはない事態なのだ。

 

かかりつけの病院で「そういえばインフルって聞こえたような・・・」というと、看護師さんに発熱時間とか詳しく聞きたいと言われたのでグループホームの職員さんと電話で直接話してもらった。薬の都合で症状の経緯はとても重要な情報なのだ。

 

(インフル確定だったら家に帰ってくるのか・・・マジか・・・悪夢・・・)

人工透析患者の母は偶然にも骨折で入院している・・・感染したら最悪死ぬし・・・不幸中の幸いか・・・)※免疫がめっちゃ弱いので感染しやすく、かつ重篤化しやすい

(帰ったら真っ先に猫を隠さないと・・・バレたら捨てられる・・・)

 

などと考えながら検査キットの綿棒を鼻に突っ込まれる祖母の頭を押さえながら考える。

結果は陽性。A型だった。「残念でした」と明るく言われ崩れ落ちてしまった。「orz」というのを素でやるとは思わなかった。

発熱時間から計算すると薬で対処できるらしいので「イナビル」という薬を吸入した。

年齢的に吸入できる力があるか不安があったので、練習用の笛(吸って音が鳴る)で試し、問題なさそうだったためイナビルを服用。看護師さんがその場で面倒をみてくれた。また、タミフルとかは何日も服用し続けないといけないので、認知症の祖母には向かない薬だった。

(翌日私も吸入するのだが・・・ゲロマズで吐きそうだった・・・おかげで軽くて済んだけど)

その間にグループホームや母、親戚関係に連絡したりなんやらで意外と冷静に対処していた気がする。

グループホームに戻って祖母の日用品や常用薬を受け取り、帰宅。

グループホームからは「1週間は預かれません、そういう契約だもん」と告げられた。わかってるさ、わかってたもん・・・

 

そういえば、祖母、認知症なんですよね。

家に帰った途端「家が全然違う!なんやこれ!」とオカンムリ。予想通り。

どさくさに紛れて猫の痕跡を消し、他のごたごたも撤去し、とりあえず怒りを収めてもらった。

「うわー、ピンピンしてる、普通に認知症患者がインフルエンザ持って帰ってきただけじゃーん、これは先が思いやられる・・・」と思った。

ところが、ピンピンしてたのはオカンムリの時だけで、それ以外の時は立ってるのも危なっかしいぐらいよたよたとしていた。なんだったら畳に寝転がったが最後、一人で立ち上がるどころか起きあがることすらままならない。

入所前はどうだったかというと、股関節手術のリハビリで筋トレしてたから割と歩けていた。オカンムリの時なんかは私に体当たりしたり胸倉を掴む力があるほどの素晴らしい足取りだった。なるほど、この状態がそのまま悪くなっただけだった。要介護度もあがるわけだわ。

落ち着いたのを見計らって食事させ、寝床の用意をしてゆっくりしてもらっていた。

薬様様である、夜には熱は36℃ぐらいにまで下がりほっとした。

 

さて、初夜、祖母はどうしていたかというと・・・

階下から助けを求める声がする。どうやら家の中を探検し、途中で力尽きてひっくり返って立てなくなっていた。不謹慎にもひっくり返った亀みたいだと思った。

立てないと言うので、引っ張り起こしてなんとか部屋へ戻す、これを朝までに3回繰り返した。当然こっちは寝られるわけがない。

 

猫はというと、私と一緒に別の部屋で寝ていたのだが、異変を感じ落ち着かなくてずっと私の周りをうろうろ、いなくなれば鳴いて戸を開けて出てくるわで、いつ祖母に見つかってもおかしくない状態だった。これが最大の心配事だった。実際2度ほどニアミスした。しかも私の睡眠を妨害するなんともかわいい毛玉なのだ。1週間の精神的修行を控え、煩悩は少ない方がいい。また、何より睡眠不足は理性の崩壊への近道となるのは経験していたので、翌日にペットホテルに預けた。1週間のお別れである。すまない、慣れない場所が大嫌いなのはよく知ってたんだけど・・・帰ってきたらまた一緒に寝よう。

 

以降はキレたり亀になったりの繰り返しで今に至るわけだが・・・

最大の難関があった。下の世話だ。

少し前からグループホームは紙パンツや紙オムツへの移行を試していたのだがなかなかうまくいってなかった。

それに加えて亀である。トイレが間に合わない!

・・・着ていた服は当然ながら、畳が・・・畳が・・・という状態になっている。

問題なければ来週火曜にはグループホームに戻せるので、その後畳を新調します・・・

以前から痛んでいたのでいいキッカケになったとおもうことにする。

しかし、ペットホテル1週間と8畳の新畳・・・出費が痛いですな!

 

というわけで続きはまた後日!

死ねって言わないきれいな長谷川論者について

長谷川豊のおかげで生活習慣病由来の腎不全による人工透析治療についての世間的認知度が高まった気がする。

 

それにともなってか、糖尿病について書かれたWEB記事のコメントには

「糖尿病患者は人工透析が必要になる確率が高くなり、その治療費が一人当たり年間ウン百万かかる。でも患者は実質負担月1万でいいんやで」

というのが増えた気がする。

それについては否定はしないし、もっというなら人工透析の程度によっては実質タダなわけなんだが。

 

もうひとつ増えたコメントには「クズ(人工透析患者)の高い医療費を健康な人らが負担してやる必要なし、もっと使い道を考えろ」みたいなの。

・・・こっちはただの長谷川論なので特にコメントするのはやめた。

 

で、話を戻すと、きれいな長谷川論(前者)について。

「糖尿病とその合併症は治療は辛いので気をつけましょう」ではいけないのかと。

不良患者がいるから周知させなきゃいけないのか?

不良患者については別の対策が必要かもしれないが、わざわざ具体的な金額をだして真面目に治療している患者をぶん殴るような方法で周知する必要があるのか?と。

わざわざ患者に対するヘイトを高めてくれちゃって。

確かに生活習慣病はそれに伴う合併症は避けたい。ぜひとも。

失明、皮膚の壊死、手足の切断、腎不全、ほかにも骨折しやすくなったりいろいろある。

でも既にそうなってしまってる人に対して絶対的な正義のようなものでぶん殴る必要があるのかと。殺せと言わないかわりに。善人の顔で。

 

安易に移植(死体、生体)を勧める人も正直不安がある。

腎不全になったら、病院から移植と透析(人工、腹膜)と選択肢があるけどどうする?という説明はきちんとされる。

私も母への移植をこっそり考えたことがある。今も頭の片隅に常にチラついている。

まだ知識が足りない段階で何を思っても今後それが変わる可能性はあるのだが、正直恐いのだ。

日常生活をする分には腎臓が片方ないことは支障はないと言われている。アスリート並みに運動する人などを除いて。

でも、将来子供が腎臓を患っても腎臓を提供できない可能性、自分が母と同じ状況になる可能性。

たられば言っても仕方ないかもしれないが、腎臓を患った人を間近で見てきたからこその恐怖感なのかもしれない。

母については移植にともなうリスク。そもそも成功しない可能性もある。成功しても免疫抑制剤漬けで結構大変だとか。

「オカン、腎臓悪いの?よっしゃ、私の片方あげるよ!それで少しでも元気になって!」

などと簡単に言えるほど強くない。

 いよいよヤバイ、となったらさすがに腹くくると思うけど。

 

 

・・・なんだかオチもまとまりもない話になってしまったが、

病気は人生を左右するので予防できるのが一番だし、患者をぶん殴る真似もやめてほしい。

長谷川豊氏が落選したと聞いたので

あとからもっと読みやすく直すとして。

 

長谷川豊が落選したのですがすがしい気分です。

小選挙区千葉1区のみなさん、比例区南関東ブロックのみなさん、ほんとうにありがとうございました。

 

とある人に指摘されたので考え直した2点があります。

 

まず、そもそも今の福祉制度がおかしいとか、憲法がおかしいとかそういうことを言うこと自体は別におかしいことではないな、と。

25条に反してるから長谷川の考えはダメだ!じゃいけないのだなーと思いました。

憲法に違反する法律が作られるのはNGだけど、そもそも憲法がNG(時代にそぐわない、等)の場合は改憲できますよ、という仕組みなのだから。

なので長谷川豊の論を実際に適用したいのであれば(私は全力で否定するけどね)、まず改憲しようか。話はそれからだ。

 

次に、生活習慣病による糖尿病のために人工透析患者となった私の母は、長谷川豊のいうところの「不良患者」にあたるのか、ということ。それにあたらなければ「無理だと泣くならそのまま殺せ」の対象にならないのじゃないか、と。

先のブログの通り、母は医者の言うことをきいてましたし、薬もきちんと飲んでいました。それでも人工透析が必要な場合も多分にあるのです。なので「不良患者」には当たらないだろうとは思います。でも、そもそも生活習慣病が背景なのでそこは強く出られない、というのが私の本音です。

この「真面目に治療してるのに透析になっちゃった場合は長谷川豊の論に当てはまらなくてぐぬぬ感」と「そもそもほんとにただの不良患者で返す言葉もないよ感」ね。どっちにしても言い返したら非を認めてることになるんじゃないの(そもそも生活習慣病だし)っていう後ろめたさみたいなのを抱えた戦!非常に分が悪い!そもそもその「不良患者」かどうかを線引きするのは誰なのか、とか、人工透析患者だけに適用される話なのか、とか考え始めたらきっと決着しないと思う。

 

なので、今後はあれこれ考えずに、単純に長谷川が「死ね」と言ったこと、また碌にごめんなさいできてないことについて怒ることにします。

 頭のおかしい考えにはちゃんとNOが突きつけられるというのは今回の選挙でよくわかったわけですし。きっと今後もそれなりに正しく機能します。

 

 

ただ単純に取材が疎かで記事が稚拙だという愚かしさと、

間接的に母に「死ね」と言われた可能性についての怒りと、

謝罪や生体腎移植の普及に尽力するといっておきながら全然話が聞こえてこないことに対する不満や不信感あたりを根に持って

 

今後は

週に1回程度箪笥の角に小指をぶつけろ

(できればぶつけたとこから化膿してなんやかんやで重症化してほしい)

ぐらいに思うことにします。

 

あんなやつに心を割くのがもったいない。

 

 

 

 

・・・と思っていたのですが、どうやら氏は次の選挙にも出る気満々で

 

次もどうか落選しますように!

 

長谷川豊氏の立候補について思うこと -彼は自業自得の人工透析患者なんて、全員実費負担にさせよ!無理だと泣くならそのまま殺せ!とのたまった-

なんでも長谷川さん、日本維新の会公認で千葉1区に出馬なさるそうで。なんのギャグなの?

 

 

彼は半年ほど前に糖尿病由来の腎臓病患者の人工透析治療について

「自業自得の人工透析患者なんて、全員実費負担にさせよ!無理だと泣くならそのまま殺せ!今のシステムは日本を亡ぼすだけだ!!」

 とのたまった。

 

この内容をそのまま素直に受け取ると、私の母はとっくに死んでいる。糖尿病由来の人工透析患者である。透析治療を始めてそろそろ三年半になる。
人工透析血液透析の説明になるが)とはなんぞや、という人もいるでしょう。本当にざっくりいうと「腎臓が尿として体外に排出していたもの(老廃物)を機械で代わりに排出(透析)することです。老廃物が溜まり過ぎれば尿毒症で最悪死ぬ。

 

記事はリンクも魚拓すらも貼るのをはばかられるほど無残でお粗末な内容だった。取材した医師の主観を通した内容なんだろうが、その医師の体感に基づくデータがまぁひどい。しかも事実確認すらしないなんて、アナウンサーが信憑性の不確かなことをでかでかと言ってのけるとはさすがに呆れる。学生のレポート以下だ。
その上で彼は弱者を切り捨てる発言をした。日本国憲法でいうところの生存権(第25条)をまるで無視する発言だ。日本の福祉制度は生存権の具体化である。それを否定した。

 

日本国憲法第25条
    第1項
        すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
    第2項
        国は、すべての生活部面について、社会福祉社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

 

第1項の方は中学校の授業あたりで聞いた記憶のある文言だ。高校受験頻出問題でお決まりのフレーズはいまでも暗唱できる。それだけ日本国民として重要な内容なのだ。
そのようなことも理解していない方が国会議員になりたいって?え?どこの国の議員になるっていってるの?

 

データの真偽についてはわかりやすく言及してらっしゃる方がいたのでそちらを読んでいただきたい。

igcn.hateblo.jp

 

 

 

 

さらに不思議なのがこれらのことを「表現の問題」などと論点をすり替えて謝罪したつもりになっていることだ。

「殺せ」という表現はよろしくはないがそれ自体が本来の問題じゃない。「死ね」も「殺せ」もネットとお付き合いの長い私にはそこそこ免疫のある言葉だ。痛くも痒くもない。

保険対象となる医療行為を「金がないなら治療するな」と言ったことが問題なのだ。

先の生存権の話にも関係するが、国民皆保険って知ってるのかな?もっというと人工透析患者は度合いによっては身体障害者である。逆に、なんで制度としてその必要があったのか考えたことはあるのかしら?治療費を病人個々に負担させるには高額すぎて過去に不幸なことがたくさんあったんだよ。先人の努力の賜です。別に映画館の料金を割引してほしくてこんなことになってるんじゃないのよ?

 

 

先人たちの戦いの証はここにざっくり書かれている。

半世紀近くにわたる努力と腎臓病患者の願いだと思ってほしい。

www.zjk.or.jp

 

 

 

その後、騒動を終息させたいのか臓器移植に逃げ道を見出したのか、「臓器移植普及に向けての活動をする(どやぁ」なんてことを言ってのけた。

臓器移植に非はない、まったくない。確かに病院から提案されるのだ。「人工透析血液透析または腹膜透析)、腎臓移植と方法があります」と。生体移植だろうが死体移植だろうがそもそも件数が少ない。長谷川氏はその普及の努力をしたい、と。これでご本人的には炎上を鎮火させたつもりなんだろう。
・・・で?あれから何かしたの?全然そんな話耳に入ってこないけど?

 

 

ところで、先月だったか、母が署名してほしいといってきた。政治活動とかに消極的な母が珍しいことを言うもんだからどうしたのかと思ったら、全腎協の署名活動だった。
同じものが公開されていた。ご理解くださった方は署名にご協力いただけるとありがたいです。

 

www.zjk.or.jp下のほうに前回の集会に参加した国会議員が挙がっている。日本維新の会の議員もいらっしゃるようで。ぜひ長谷川氏の出馬についてご意見を伺いたいものだ。

(追記)現在は他の党に移籍しており、現職の日本維新の会の議員は参加していなかったようだ

 

www.zjk.or.jp

 

なお、私の両親は長谷川氏の炎上の一件を知らない。母は署名用紙こそ持って帰ってきたがその背景は知らない。私もわざと言わなかった。悪意にさらす必要はないと思ったからだ。炎上した認識があるのは一部の人だけ。それを知らない人は透析患者でさえも知名度があるから長谷川氏に投票してしまうかもしれない。当選してしまうかもしれない。なんと恐ろしいことか。まずはきっちりと落選していただきたい。NOといわなければ潜在的YESになりかねない。弱者を切り捨てる、根拠がはっきりしないことでもでかでかという、調査をしないどころか間違ってもろくすっぽ謝罪も訂正もしない。そんな人が千葉の代表として国政にでるかもしれない。国があんなやり方で弱者を切り捨てていいわけがない。千葉1区有権者のみなさん、どうかそこのところよく考えてくださいますよう、お願い申し上げます。

 

年末にとあるツイートを見かけた。
その方のお母様は、長谷川氏の発言を受けて透析治療を拒否し、その後なくなったそうだ。本当に心が苦しかった。炎上当時からこういう方がいないように、と声を上げた方をたくさんみた。それでもだ。

 

togetter.com※このまとめを載せるにあたってツイート主さんにご挨拶差し上げたところ、「長谷川豊に殺されたというのは主さんがそう解釈しているわけでそこを理解してほしい」とコメントをいただきましたので併せてご理解ください。

タイトルよりツイートそのものを読んでほしい。まとめのタイトルをつけた方は主さんではないのでね。あと私はこの内容を全面的に信頼していますので、主さんに証拠の提示を求めるなどのご迷惑をかけるような行為はご遠慮いただきたい。

 

 

 

ほんとうはもっと書きたいことが山のようにあるけどもうなんだかうまくまとまらない気がするので直接会話された方の記事をはっておく。

これを読んでると・・・なんというか、人の話聞く気ゼロやな。それで国民の声に耳を傾けます!とか言われたらどうしようと思えてくる。

 

www.huffingtonpost.jp

 

www.huffingtonpost.jp

www.huffingtonpost.jp

 

 

 

 

そういえば千葉市熊谷市長が、長谷川氏が「幕張新都心は空き地ばかり」と言ったことに対して、

どこのことを言ってるのかわからないけど?「若葉住宅地区」のことなら土地開発の目途は立ってるしそれぐらい調べたらすぐわかるよね?ん?(意訳)

とツイートしておられましたが、また調査もろくすっぽしないで適当なことを申し上げたんですか?

 

 

 

最後に、誤解のないように再度改めて言っておきたい。

私の母は糖尿病と診断されてから少なくとも10年は人工透析の必要はなかった。

医者の言うことも守った。薬もきちんと飲んでいた。通院する前のような食生活はしていない。一緒に暮らしていた私や父が断言する。

「糖尿病ですね、すぐ人工透析しましょう!」というわけではない。

それでも長谷川氏のいう「不良患者」でなくても糖尿病が原因で、腎臓や、目や、他の場所を痛めてしてしまう人がいるのだ。

 

 

 

最後になりますが、記事掲載にご賛同いただいたみなさん、ほんとうにありがとうございました。

私の前エントリも併せて読んでいただけると幸いです。

 

akiecandy.hatenablog.com